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若林くんが日本で学生生活送ってる設定で読んでください 〜〜〜 井沢が言うには、若林さんはとキスしたがってるに違いないのにお前はそのサインを見逃してる、だそうだ。 そんなこと言われたって、き、き、キスのサインなんてわたしに分かるはずが無いじゃない。わたしの心内を汲み取ってもらうべく自分のことを「清純なんだから」と称したら井沢にヤな顔をされた。 「(ひどい!)」 「…どうであれ、お前もいくらそんなんだってもよ、ちょっとくらいは頑張れよ」 そこで井沢との恋愛相談会(4回目)は終わってしまった。 頑張れよ、ったってね。正直全く頑張れる気がしない。だいたい何を頑張れば良いのかさっぱりわからない。 万が一若林の「キスのサイン」に気付いたとしても、そこからどうするの?どう持っていけばいいの?それかもし若林が「キスしていい?」なんて聞いて来たらどう答えるのがカワイイの?するときは目を閉じるの?どのタイミングで?ーーーできることならハウツー本だって欲しいものだ。そのくらいわたしは無知なのだ。そこまでの事を聞けないまま(チャンスがあったとしても絶対に聞きたくはないけど)(さすがにわたしにも恥じらいは、ある。)今日もまた放課後の教室で宿題を進め、サッカー部の練習が終わるのを待った。 そしてやっぱり、いつもどおりに私が一方的に他愛も無い話をして帰り道を歩く。 今日の練習はどうだったー、とか 数学の田中気持ち悪かったー、とか。 ぶっちゃけ身も何もない話しかできないけど、それだけでも緊張してるんだけどな。 何気なく若林をみると、ひどく真剣な目でわたしを見ていた。 (えっ) そういえば、帰り道の会話の途中で若林の顔を見たことがあっただろうか。 覚えてる限りでは、無い。 もしかして私が気づかなかったことってコレなのか。この視線なのか。 とたんに恥ずかしくなって、鼓動が速くなって、とにかく沈黙を作らないことに全精力を注いだ。 「でさー今日さー」 「…ん」 「数学の時間にさー」 「…」 「(やばいこの話題二回目かも)田中が、」 そろり、横目で若林の表情を伺うと、…伺わなければ良かった…。 もはやわたしに逃げ場は無いのだろうか。若林はというと、妙に熱っぽい視線を送っていた。わたしではなく、わたしの唇に。 そしてだんだんと若林との距離が縮まる。大きな手が顎に添えられ、頬がこわばった。これが「キスのサイン」ってやつか。なんて頭だけはぬけぬけとしたことを考えていて気づけば鼻の先に若林の唇があった。 「や、むり…」 「…どうしてだ」 「なんか、なんか、」 体だけは正直だったらしく、あと数センチのところで反射的に顔を逸らしていた。さすがにキスをしたことがないなんて言える訳もなく高まる鼓動のせいで ろくな言葉も出てこない。 そして若林も一動だにしない。 よって、この空気にいれたもんじゃない。 何か別の話題を出そうにも、混乱しているわたしからはなにも出てこない。 「そうか」 そう呟くと若林はわたしを文字通り包み込んだ。 「ちょっと、」 「ん?」 作ったのがミエミエな、きょとん、とした表情で、私の顔を見る。 「や、離して欲しいです」 「まんざら嫌そうにも見えないがな」 「う、」 片手は私の背中に回したまま、もう片方の手が再び私の顎に添えられ、自分の唇に近づけようとする。 「だ、だから…」 そしてやっぱりそれも拒んでしまった。 ち、 若林が不機嫌そうな顔をし、わたしは慌てて目を逸らす。抱きしめる腕が少し弱まったかと思うと 頬に熱を感じた。 頬に小さなリップ音が響いた。 何をされたかわかったときには若林の胸に顔をうずめる事しか出来なかった。 「、」 「な、なによ」 「可愛い。」 「…ばかばやし。」
20120624
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